梅雨明けの7月 長塀尾根からの蝶ヶ岳登山

蝶ヶ岳登山。アプリ等のレビューでよく拝見するのは三俣から出発の「蝶ヶ岳新道」
もしくは常念岳から尾根伝いの縦走路
一方で上高地方面、長塀尾根からのレビューは少なく、マイナーな雰囲気を感じます。
(実際にすれ違う登山者は少ない印象…)

この度、長塀尾根からの蝶ヶ岳登山を行いましたので、レビューさせていただきます。
皆さんの登山のお役に立てたら嬉しいです。

意外と便利!「あかんだな駐車場」

今回は上高地出発という事で、地元の愛知からアクセスしやすい「あかんだな駐車場」を使いました。
駐車可能台数850台!素晴らしい!

しかしながら…

「駐車料金がとられる」
「上高地までバスに乗るのがめんどくさい」
「河童橋から川沿いの道が退屈」
等の色々な意見が有るとは思いますが、
無料駐車場はスグに駐車場が埋まる為に前日入りして車中泊…
コレ、かなり大変ですよね。
更にアクセスが大変だったり、トイレが無かったり…

私自身、駐車場の争奪戦に嫌気がさす今日この頃です…(笑)

これらの問題を解決する大型有料駐車場の存在は大変有難いです!!
正直…どの山域にも言えるのですが、駐車台数の少なさは何とかならないものか( ; ; )

登山当日

東海地方の梅雨明け後、2022年7月2日。午前6時30分にあかんだな駐車場着。
駐車場は見た感じで2/3は空いてます。
きっと、同時刻の三股駐車場では満車でしょう…

7時10分発のバスに乗り込み上高地を目指します。

上高地バスセンターで下車してビックリ!ガラガラです。
ハイシーズンは登山者でごった返すベンチエリアは私を含めて2人のみ(笑)

「今日は災害で登山禁止か?」
と不安になる程。
ゆっくり上高地を楽しみたい方はこの時期が狙い目かもしれませんね^^

空いている河童橋、7月初旬はベストシーズンかも(^^♪

登山開始

梓川沿いを歩き、徳澤園に到着。ここまでの林道歩きは説明不要でしょう(笑)
ようやくココから本格的な登りが始まります、さぁ頑張りましょう!
※登山口直後から急登がはじまります。徳澤園にてエネルギーと水分の補給をお勧めします。

徳澤園のオシャレな建物「TOKUSAWA BASE」横にひっそりと登山口が。
この登山口の雰囲気、地元の里山を感じさせます(笑)

早速、登り甲斐のある道が始まりました!
ここから頂上付近まで森林の中を進んでいきます、頑張りましょう!!

実は徳澤園のトイレで熊の出没情報が掲示されていたので、ザックの熊鈴をストックに取り付け、
やかましく音を出しながら進みます!
こういう時、単独登山は心細い…しかもすれ違う登山者は少ないし(笑)

大音量のCHUMSの鈴、コレ良いですよ!

序盤は写真の様な木の根が張り出した急登。
鈴鹿山脈の入道ヶ岳に雰囲気が似ていますね(‘ω’)!
足を根に引っ掛けて、転ばない様に注意して進めば問題ない…のですが、やはり斜度がキツイ(笑)
あっという間に汗だくです。

木の根に気を付けて登って行きましょう

丸太階段がいくつか登場します。
ストックを一旦収納し、両手を使いつつ慎重に越えていきたいところ。(濡れていたら尚更慎重に!)
下りで通過する際は後ろ向きに下れば更に安心かと思います。

慎重に、慎重に。三点支持。

山頂から4キロ地点 (徳沢から2キロ地点)

山頂から4キロ地点(徳沢園から2キロ)の看板を発見。
「ここまで相当大変だったのに、たった2キロしか進んでいないのか!?」
…と心が折れそうになりますが、大丈夫です!
長塀尾根で大変なのは行程の序盤1/3ほどと感じています。
登るにつれて傾斜が比較的なだらかになっていきますので、休憩を入れつつ頑張りましょう♪

まだ2キロ!?頑張ったのに想像より進んでいない…
上の看板の後、傾斜がゆるやかになりました。

ブログ作成にて記憶や写真を振り返る中で、印象に残っているのはほぼ最初の2キロです(笑)
この2キロの激坂区間が長塀尾根の本丸かもしれません。

山頂から3キロ地点 (徳沢から3キロ地点)

中間地点に到着!「山頂から4キロ地点」から比較的スムーズ。
一方で虫が多く、ネットの事前情報通り沢山の羽虫が乱舞しています。
虫たちの中にはブヨもいたはずですが、虫よけを塗っておいたので難を逃れました。
(実は帰り道で虫よけを塗るのを忘れてしまい、何か所もブヨに刺されてしました…)

この辺りから丸太階段から一般的な階段に変わり、登りやすくなってチョット嬉しい。
三股からの登山道ではお馴染みですね。
そして、トレイルに入り込んでくる日光の量が増えてきました。頂上が近くなっていることを実感して、楽しくなってきます。

トレイル脇に池を発見!
地図にある「妖精ノ池」と思いましたが、コレは違います(笑)

「妖精ノ池」だと思っていたが、後で違うことに気づく…

山頂から2キロ地点 (徳沢から4キロ地点)

木々の間からの青空、日光を感じつつ心の中で登頂へのカウントダウンが始まります。
ずっと展望のない木々の中を歩いているので、開けた景色に飢えている…
そろそろ北アルプスらしい景色を見たい!

青空、森林、歩きやすい道、気持ちいい!

長塀山(ながかべやま)に到着しました。展望や頂上感が無いのが残念…
この看板が無ければ長塀山とは気づかなかったと思います。

山頂から1キロ地点 (徳沢から5キロ地点)

遂にラスト1キロ!もう一息ですね。
そして「妖精ノ池」が現れました!青い空に映える緑と池の透明度が気持ちいいです。

妖精の池周りでは花々が咲いていました。
ここまで木しか目に入らなかった為か、小さな花を見つけただけで嬉しい気分(笑)
花に関心の無い私も足を止めて写真をパチリ。

なぜだろう…登山中に見つけた花は可愛らしく感じる

遂にゴール!

森林限界を超えた辺りで残雪が現れました^ ^ 長さは50メートル位でしょうか。
かなり緩めですが、慎重に進めば軽アイゼンが無くても大丈夫でした。

残雪の上を歩くのは楽しいよね!

そして少し登ると…

ドーン!と展望が広がり、思わず叫びたくなるこの雰囲気!
これの景色が長塀尾根登山の醍醐味です(^_-)

徳澤園からひたすら急登と森林の中を頑張り、自身が北アルプスに来た事さえ忘れかけた時…
どうだ!と言わんばかりに絶景を登山者にぶつけてくる長塀尾根。ニクイ演出です!

展望が開けたら頂上まではあっという間です。(すみません、写真を忘れました)

頂上で、記念撮影!と思ったら…
なんと!テント場が13時で既に大混雑!頂上を諦め、大急ぎで設営に移りました( ゚Д゚)!

聞くところによると11時には既に混雑気味だったそうです。
テント泊予定の方は午前中には到着するとがベストでしょう。
私の様に遅い到着になるとテントを固定する石探しに苦労します(苦笑)

蝶ヶ岳のテント場。お気に入りのテント場の一つ

まとめ

長塀尾根からの蝶ヶ岳…
鎖場の様な危険性は少ないけど楽ではない。
というのが私の感想です。
登山道で出会ったベテラン勢は「三俣からのルートよりキツイ」と笑っていました^^

更に常念岳からのルートの様に景色を楽しみながらの行程ではなく、地味な印象さえ感じます。
しかし、急登を越えてやっとの思いで登った後、一気に広がる景色の気持ちの良さは堪らないものがあります!

上高地バスターミナルから登山道までアクセスしやすいことから、
自分の体力を試す意味でも是非チャレンジして頂きたいルートです。


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